「本当に疲労を回復させる」栄養成分5つ
世の中で「疲労に効く」とされている食品には、抗酸化作用によって
「疲労感」を減少させるだけの食品成分が含まれている可能性が高いと考えられます。
疲労回復指数を増加させる作用、すなわち生理的疲労を回復させる作用がある栄養成分が
あります。また、これらの栄養成分はいずれも、心臓での炎症性サイトカイン産生を抑制して
います。このことは、eIF2αリン酸化を減少させることによって組織の炎症による障害を防いで
いることを意味します。これら5種類の物質を摂取しても、「疲れがとれた」という実感は
得られにくいかもしれませんが、細胞レベルでは疲労が回復しているのです。
①ガンマ・オリザノール【米糠】
米糠に含まれる成分で、高脂質血症や心身症に対する治療薬としても用いられます。
疲労回復をうたった総合ビタミン剤にも配合されていますが、この場合は、
神経に作用して痛みを軽減する効果が期待されているようです。
われわれの調査ではリン酸化 eIF2α脱リン酸化酵素の増加が観察されたので、
疲労回復に効果があると考えられます。また、心臓における炎症性サイトカイン産生も
抑制しました。
②ビタミンB郡【米糠】
(8種類・ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)
ビタミンBは、私たちの細胞の中のミトコンドリアで、エネルギー代謝に大きく関わっていて、
ビタミンB1が不足すると、エネルギー代謝が落ちるので、疲れの元に。
③アンセリン
イミダゾールジペプチドの一種で、マグロやマスやカツオの筋肉や、鶏の胸肉に多く
含まれます。疲労回復指数の増加が観察されましたので、疲労回復に効果があると
考えられます。また、心臓における炎症性サイトカイン産生も抑制しました。
④ベータ・アラニン
上記のアンセリンや哺乳類の筋肉に含まれるカルノシン(特に渡り鳥の胸肉に含まれる))の
分解によって生じる成分です今注目されている成分ですが、アスリートがサプリメントで
摂取していますが、食品にも含まれています。牛や豚のレバーなどのほか、しじみやあさり
などの貝類。リン酸化 eIF2α脱リン酸化酵素の増加が観察されたので、
疲労回復に効果があると考えられます。また、心臓における炎症性サイトカイン産生も
抑制しました。
⑤ケルセチン
タマネギやリンゴなどに多く含まれる成分で、抗酸化作用や抗炎症作用があることから、
サプリメントにも使用されています。
リン酸化 eIF2α脱リン酸化酵素の増加が観察されたので、疲労回復に効果があると
考えられます。また、心臓における炎症性サイトカイン産生も抑制しました。
【まとめ】
米糠(酵素玄米)・鳥胸肉・マグロ・シジミ・タマネギやリンゴが、
細胞レベルで疲労回復POWERを持っている